春のミステリー(魔法の白い絨毯)
雪国の季節感は春夏秋冬ではなく冬春夏秋の流れ、厳しい冬の始まりから温かい雪解けに移行する時期に生命感を感じる。そのころに起きる、晴天の朝の放射冷却。
雪原は普段かんじき(スノーシュウ)でないと歩行が困難、目的の地まで汗かきで道をつけながら歩く。今でも雪が積もると道路まで出られないので、自分でかんじきで雪を踏みつけ道をつけなければならないところが多々ある。高齢者の家屋などは行政が支援員を用いて道付けをする道ふみ支援員がいるほど。
そこで冷えた春先の朝に起きる温度魔法です。普段のふわふわした雪とは大違い、雪の表面はかたい白いベールに変わっている。そしてかたい雪の表面は人が乗っても一向に破けない。雪に潜ることなく軽快に思いのまま歩けてしまう。まるで魔法にかけられた白い絨毯。招かざるも大人も無限に広がる白い世界に自然に誘われていく。夏でも行けないところに思いのまま飛んでいける喜びは子供たちがよーく知っている。雪国の春の魔法はミステリー、子供と一緒に楽しんでみませんか!